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2024/11/27
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【実施報告】『遺す(のこす)』×YUDS ~まちの記憶や文化財をデータと人でつなぐ~(DSカフェ・11/19開催)
2024年11月19日に開催された今回のDSカフェでは、「遺す(のこす)」をテーマに、文化財や地域の記憶をデータで記録し、人々につなぐ取り組みについて、山形大学の小幡圭祐准教授と佐藤琴教授にお話しいただきました。 先端技術の活用や災害対応を通じて文化財を守り、未来に伝える重要性について考える機会となりました。 【第1部】”オットセイ”のブロニー君のお墓を3Dデータで記録・保存・活用する! 講師:小幡圭祐 氏(山形大学人文社会科学部 准教授/山形大学附属博物館 学芸研究員) 第1部では、山形市内にある「オットセイのブロニー君」のお墓を題材にした3Dデータ化の取り組みについて、小幡准教授よりご紹介いただきました。ブロニー君は、かつてサーカスの巡業中に訪れた山形で火事により亡くなったと伝えられていました。しかし,墓石に刻まれた日付は、火災の16年後。文献調査の結果、実は火災とは全く異なる理由で亡くなっていたということが判明するなど、小幡先生によって、歴史の再発見が行われました。 これを機に、先生は”王立ブロニ―学会”を創設するとともに、様々な文化財や”まちの記憶”をデジタル化して遺すための手法として、フォトグラメトリをはじめとする様々な技術を活用し3Dデータ化も実施されました。 講演当日は立体データを参加者のスマホでAR閲覧したり、3Dデータのスキャン作業の実演が行われたりと、参加者はその精密さと応用可能性に感嘆しました。この技術は単にデータを保存するだけでなく、文化財の価値を広く伝え、保存や継承活動を促進するツールとして活用されています。 【第2部】7月25日大雨による文化財の被害とその対応ー山形文化遺産防災ネットワークの取り組みー 講師:佐藤琴 氏(山形大学学士課程基盤教育院 教授) 第2部では、2024年7月25日の大雨被害に対する文化財保護活動について、佐藤教授から報告がありました。佐藤教授が参加する「山形文化遺産防災ネットワーク」の活動内容や、その重要性が具体的な事例を交えながら解説されました。 新庄ふるさと歴史センターが浸水した際の被害状況や、文化財の救出活動では、被災した資料を水から守るだけでなく、その後の清掃作業やカビ被害への対応が必要だったことが共有されました。この過程では多くの関係者が関わり、長期間にわたる作業が求められたとのことです。また、災害対応では、事前に文化財の所在や状態を把握することの重要性が強調されました。東日本大震災の際に津波被害への対応が大きな課題となった経験から、今回のような事例に備えるネットワークの構築と活動の意義が再認識されました。 当日会場は8名、オンラインには14名の方が参加しました。終了後のアンケートでは、「3Dデータの作成がこんなに簡単にできることを知りました。(中略)遺すことはつながること、続けることという言葉がとても印象的でした。」といった声や、「データサイエンスカフェに参加するのは今回が初めてでしたが、想像していたよりもずっと気楽に聴講できました。身近な土地である山形から繋げて、日々進化を続けている技術について知ることができて楽しかったです。」といった回答もいただきました。 会場では、楽しく、リラックスして、お話を聴いて、気軽に質問できるよう、暖かいフリードリンクをご用意して、皆様のお越しをお待ちしております。ぜひ会場まで、ふらふらっとお越しください!
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2024/11/12
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【実施報告】DSカフェ『医療情報を活用したい!』を11/5に開催しました
11月5日のDSカフェでは医学部附属病院麻酔科の鑓水健也先生に『医療情報を活用したい!』をご講演いただきました。 医療情報ってどんなデータ? 今回のご講演冒頭では、先生ご自身で、オンライン、会場の参加者にリアルタイムで質問するアンケートも行われました。どんな職業の方が、どんな興味でこのカフェに参加しているか?といったものから、全世界で生成されるデータ量は?そのうち医療データは何パーセント?といった内容がクイズ形式で実施されました。 ご講演では、生体情報モニター(脳波、血圧、酸素等)や麻酔記録データなど、普段は医療関係者しか見ることのない機器類を写真で多数ご紹介いただいたほか、医療情報ってどんなデータ?や、実際の医療情報を用いた深層学習のデータ解析の結果などについて、お話しいただきました。 質疑応答では、会場、オンライン共に、多数の質問が飛び出しました。中にはマイナンバーカードに含まれる医療情報についても質問があり、講師だけでなく、オンライン参加者からもチャットコメントをいただくなど、活発な会となりました。 今回は、見逃し配信含め54名の方からお申込みがあり、当日は会場9名、オンライン14名の方が参加されました。
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2024/11/06
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【実施報告】10/29にDSカフェ『笹堰環境再生プロジェクトの報告』を開催しました
2024年10月29日に開催されたDSカフェでは、「山形五堰」の一つである「笹堰」をテーマに、人文社会科学部の石黒志保先生と『まちの記憶を残し隊』および『生物学研究会』の学生4名をお迎えし、笹堰の歴史や環境調査、保全活動についてお話しいただきました。 ご講演のトップバッターの石黒志保先生には、「本日のお話の全体像」をお話しいただき、詳細な内容を『まちの記憶を残し隊』と『生物学研究会』の学生のみなさんに、それぞれお話しいただきました。 山形五堰の歴史、現在、今後の課題 まちの記憶を残し隊:鈴木琉星氏・田辺稔英氏 400年前から続く「山形五堰」の歴史について、図や写真を用いたわかりやすい解説が行われました。山形大学小白川キャンパス脇を流れる笹堰は、地元の住民や学生からも親しまれ、長い歴史と共に地域に根付いています。その歴史を後世に残すため,近隣住民のオーラルヒストリーの取りまとめや環境保全活動としての清掃活動について紹介していただきました。また、山形市農林部農村整備課の方への聞き取り調査などを交え、山形五堰を取り巻く現在の問題点と今後の課題についてご発表いただきました。 笹堰の環境調査 ~生物と水質の話題を中心に~ 報告者:生物学研究会 樋口眞人氏・安藤みこと氏 続いて,生物学研究会による笹堰の水草や水生生物(昆虫、魚等含む)の生育状況や、独自の水質調査結果等についての報告が行われました。かつて食用にもされていた「バイカモ(梅花藻)」ですが,下流の水量減少(~枯渇!)やゴミによる水質汚染の影響で、その生育は非常に厳しい状態にあることや、上流と下流では生物相がかなり異なることも報告されました。このような現状から、笹堰の生態環境を守るためには、恒常的な水質改善が急務であると浮き彫りになりました。 今回のDSカフェでは、笹堰の歴史的価値を知ると同時に、その保全活動が未来の環境改善に繋がる可能性について考える機会となりました。笹堰をはじめとする「山形五堰」を未来に残すために、今後もこのような取り組みが継続されることが期待されます。 今回は、見逃し配信を含めて31名の方にお申込みいただき、当日は会場7名、オンライン9名の方にご参加いただきました。
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2024/08/30
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【実施報告】8/2にDSCafé夏フェス成果発表会を開催しました《成果発表会編》
令和6年7月29日~8月2日の5日間、データサイエンスCafé夏フェスを開催しました。最終日の8月2日は、【データ活用コース|Python】、【データ活用コース|MATLAB】【3Dデザインコース|Fusion】の受講生による成果発表会が行われました。データ活用コース6名、3Dデザインコース4名が発表を行いました。 会場審査員には、YUDSセンター長の奥野教授、理学部脇教授、講習をご担当いただいたマスワークス合同会社の横島氏、オンライン審査員に株式会社シンフォディア・フィル鹿内智也氏をお招きし、審査と講評をいただきました。 データ活用コースでは「身近なデータ」をテーマとして、オープンデータ等を用いてデータ分析とデータの可視化にチャレンジし、分析結果について気づいたことや課題を受講者が発表しました。山形駅の利用者数、気象データ、友人の1日の行動データ追跡など、それぞれが設定したテーマについて、スマホや公開データベースから、データを集めるところから始めました。中には今年大活躍した大谷翔平選手のホームランペース比較といった話題も。データの前処理を行い、PythonやMATLABを使ってそれぞれが分析して、可視化したグラフや図をを基に、気づいたことや課題について紹介いただきました。中にはスマホでのGPSデータ取得で、期待したデータが取れなかった学生もいましたが、発表ギリギリまで再度データ取得にチャレンジし、失敗事例も含めて発表してくれた学生もいました。 3Dデザインコースでは、「山形県の夏を盛り上げるデザイン」をテーマに3Dモデルの制作にチャレンジしました。3D CADソフトのFusionを用いて作成された3Dモデルをコンピュータ上で発表してもらいました。発表者のうち3人が同じ「花笠」をテーマにしたのですが、各自着眼点が全く異なり、個性溢れる素敵な作品を、プレゼン方法もそれぞれ工夫して発表いただきました。オリジナルの流しそうめんキットをデザインした学生もいました! 授賞式では、各コースの最優秀賞、優秀賞、敢闘賞などが選ばれ、本イベント協力企業から提供された賞品(山形牛、尾花沢スイカ、庄内メロン)などが贈呈されたました。さらに今年はMATLABを使って優れた解析を行った方にマスワークス合同会社様からMATALB賞(Tシャツとマグカップ)、が授与されました。 受賞者(最優秀賞のみ掲載) データ活用コース 【Python】 最優秀賞『過去100年の気温の変化から見る山形市の温暖化』 受賞者:武田鳳胤さん(理工学研究科M1) データ活用コース【MATLAB】 最優秀賞 & MATLAB賞『仙台と山形の気象データの比較』 受賞者:渡邉真琴さん (理学部1年) 3Dデザインコース【Fusion】最優秀賞『山形の夏といえば花笠まつり!!3Dアーチ』 受賞者:門馬裕佳さん(工学部2年) 副賞提供企業一覧 各賞の副賞はそれぞれ、以下の企業様よりご提供いただきました。 ・山形牛:株式会社シンフォディア・フィル様・尾花沢スイカ:株式会社のうぐばこ様・庄内メロン:株式会社フェイバーエンジニアリング様
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2024/08/30
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【実施報告】7/29~8/2にDSCafé夏フェスを開催しました《実習編》
令和6年7月29日~8月2日の5日間、データサイエンスCafé夏フェスを開催しました。前半2日間は「データ活用コース」として、PythonとMALABの講習を行いました。後半2日間は「3Dデザインコース」としてFusionの講習に取り組みました。 ■データ活用コース|Python≫7月29日(月)9:00~17:00株式会社シンフォディア・フィル代表取締役の鹿内智也氏を講師に迎え、Pythonでのプログラミング環境構築し、特定のホームページに掲載されている画像をダウンロードし、手元作業画面上に表示させたり、オープンソースから気温データを取得してグラフ化したりする方法などを、各自のPCで実施する方法を実践するところからスタートしました。午後は、Raspberry Piとセンサーキットを組み合わせて、CO2濃度測定装置を組み上げ、インターネットを介したデータ収集の方法を学びました。本セミナーには、山形大生9名が参加しました。 ■データ活用コース|MATLAB≫7月30日(火)9:00~10:30、13:00~14:30マスワークスの横島英俊氏、沖田芳雄氏を講師に迎え、MATLABを使って、身近なデータを活用する方法を、自身のPCで操作しながら学習しました。 講習はMATLABのインストールから始まり、データ活用の意義、データ処理や可視化表現の種類などについて学びました。そして、データの読み込みからグラフ描画までの一連の流れについて各自のPCを使って実習しました。さらにスマートフォンを使って、GPSデータを集め、データを可視化する方法やワードクラウドを利用してテキストデータを可視化する方法なども学びました。本セミナーは、山形大生7名が参加しました。 ■3Dデザインコース|Fusion≫7月31日(水)10:30~12:00、13:00~16:00≫8月1日(木)9:00~12:00 株式会社悳PCMの槻ノ木沢拓孝氏を講師に迎え、3D CADソフトFusionの実習を行いました。受講者は事前にソフトウェアをインストールしたPCを持参いただき、使い慣れた自前のPCで実習を行っていただきました。まずはじめにFusionの概要説明があり、すぐに<ポット>の3Dモデルを制作にとりかかり、基本的な操作方法の習得を行いました。午後からは<五重塔とクラゲ>という3Dモデルの構築を通して、より高度で複雑な制作物の作り方を学びました。箱がぶつかると扉が開くといった、ピタゴラスイッチ!のような3Dアニメ作成の作り方も指導がありました。最後に、各自オリジナルの造形物の制作に取り組みました。本セミナーは、山形大生4名が参加しました。 すべてのコースに共通することですが、講習中だけでなく自由時間も、参加者同士でアイディアを交換しながら、課題に熱心に取り組んでいました。参加者は皆さん個人で申し込んでいたので、所属や学年がバラバラでしたが、実習中や休憩時間に新しい友人(つながり)を見つけた方もいたようです。
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2024/08/02
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【実施報告】7/19に東北大学教員による『Kaggle』と『配列データを処理するデータ科学』をテーマとしたDSCaféを開催しました
第1部『Exploring Modern Machine Learning on Kaggle: Competitions and Techniques』 Michael Ryan Zielewski先生(東北大学大学院情報科学研究科・特任助教 ) 『Kaggle』は、企業と研究者を結ぶプラットフォームで、賞金をかけて行われる競技会(”コンペ”)です。ご講演では、複数の課題について、解決のための考え方や、解析フローなどを解説いただきました。スピーチは英語でしたが、スライドは日本語でしたので、学生からも数多くの質問が寄せられ、非常に大変活発な議論が交わされました。 第2部『配列データを処理するデータ科学に関する研究』 山田和範先生(東北大学未踏スケールデータアナリティクスセンター・教授) ご講演前半は、「データ科学とは?」、「東北大学のデータ科学教育」、「人工知能研究の今後」について、後半は「配列処理と人工知能」と題して、ご自身の研究内容についてお話いただきました。ご講演最後には、意識を持ったような人工知能が持つべき機能とは?についてもお話いただきました。 当日の参加者は会場7名、オンライン10名の総勢17名、見逃し配信も含めて合計32名と、いつもより若干少なめでした。一方、ご講演内容はホットで分かりやすく、講演中にも質問が飛び交い、Café感あふれる楽しいセミナーとなりました。 今後も、様々な分野の先生にデータサインスにかかわる話題をご講演いただきますので、お楽しみに!
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2024/07/16
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【実施報告】7/11に『統計的機械学習のエッセンス』と『モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像分析の可能性』をテーマとしたDSCaféを開催しました
2024年7月11日に開催されたデータサイエンスカフェ(DSCafé)は、2部構成で行われました。第1部では、山形大学の安田先生による「統計的機械学習のエッセンス」、第2部では、ロペス先生と中村先生による「モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像解析の可能性」のご講演がありました。 第1部「統計的機械学習のエッセンス」 安田先生のご講演では、統計的機械学習について初学者向けにわかりやすくご解説いただきました。統計的機械学習は、確率モデルと機械学習を組み合わせたもので、確率・統計理論を基にデータサイエンスを行うための考え方です。講演では、AIの基本概念や確率論の基本事項の解説から始まり、統計的機械学習では入力データが一部欠損している場合でも予測可能であること、逆問題の解決における優位性などについて具体的な例を挙げて紹介されました。 第2部「モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像解析の可能性」 第2部では、ロペス先生と中村先生が、モンゴルをフィールドに行ったドローンを用いた研究についてお話しされました。ロペス先生は、モンゴルの森林に関する気候変動や山火事、農業などの影響を把握するためにドローンを用いた画像分析の手法を紹介されました。ドローンを用いた効率的な森林の調査を行う手法の確立に向け,日々研究が進められている様子を実際の画像を交えてご紹介いただきました。中村先生は、清代に多数建てられたモンゴルの寺院に関する研究を発表されました。文献や地上での調査だけでは不明な点が多いことから、ドローンを用いて寺院の特徴や傾向を調査する手法をご紹介いただきました。ドローンでの撮影写真は,風化していく寺院の風景や記憶のアーカイブとしての役割のみならず、新たな構造や特徴の発見にも繋がっているそうです。 当日の参加者は、会場に11名、オンラインに27名、総勢38名でした。次回のDSCaféは7月19日に「配列データ」と「Kaggle」の2つをテーマに開催する予定です。皆様のご参加をお待ちしております。 左上:講演会場、右上:安田先生、左下:ロペス先生、右下:中村先生
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2024/07/07
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【実施報告】6/25に『ディープラーニングによる気管支内視鏡超音波画像の良悪性診断プログラムの開発』をテーマにしたDSCaféを開催しました
2024年6月25日開催のデータサイエンスCaféは、山形大学医学部の五十嵐 朗先生を講師にお招きし、「ディープラーニングによる気管支内視鏡超音波画像の良悪性診断プログラムの開発」についてご講演いただきました。 五十嵐先生のご講演は,肺がん診断の正確性を高めることと、患者さんにかかる負担を軽減することを両立させるため,ディープラーニングを活用して「がん」であるかどうかを判定するプログラムの開発について詳しく紹介されました。 ご講演では、この研究の着想に至るまでの経緯や、開発過程における技術的な試み、そして、その結果得られた成果について具体的に説明されました。特に、ディープラーニングの技術がどのようにして医療現場に応用されているのか、またその可能性について、多くの参加者が関心を持って聴講していました。 ご講演最後に、五十嵐先生は「医師だけではAIのことはわからないし、AIのことをわかっている人は医学のことはなかなかわからない。分野の人と交流することと、新たな発想がうまれる。普段の疑問を忘れないようにどこかに記憶しておくと、突然何かおもいつくことがある。その時には役に立たないようなことでも、(気が付いたなら)地道にデータベースを準備しておくことが大切。(やるかやらないか悩んだときにも、やりたかったなら)大事な瞬間には思い切りが大切だと実感した。」とおっしゃっていました。 ご講演後には、質疑応答の時間が設けられ、参加者からの多くの質問が寄せられました。医療関係者だけでなく、データサイエンスに興味を持つ参加者からも、具体的な技術についての質問が続出し、ディスカッションが活発に行われました。ご視聴後のアンケートでも「(DSCaféは)幅広い分野、色々なご専門の方からの、実際のお話に触れる機会をいただき、様々なヒントを得られ、ありがたく思う。データを活かす考え方を学びつづけ、仕事等に役立てたい。」といった声が寄せられました。 当日は、会場には医学部の学生や研究者、オンラインには多くのデータサイエンスに興味を持つ参加者が集まり、総勢33名(会場9、オンライン24)が参加しました。 次回のDSCaféは7月11日、「統計的機械学習」と「ドローン×モンゴル」の豪華二本立てで、山形大学の先生お二人にご講演いただきます。皆様のご参加をお待ちしております。
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2024/06/06
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【実施報告】5/28に『データサイエンス入門』をテーマにしたDSCaféを開催しました
2024年5月28日開催のデータサイエンスCaféは、第1部を山形大学大学院理工学研究科の田中敦准教授に「身近なデータからのデータサイエンス入門」についてご講演いただきました。第2部は、山形大学データサイエンス教育研究推進センターの石川彩香講師がファシリテーターとなり、データサイエンス学習相談会を開催しました。 田中先生のご講演は、「データ分析は何のために必要なのか?」ということから始まりました。データ分析には様々な分析方法がありますが、データを正しく理解するには、「統計処理」についての基礎知識(考え方)を理解する必要があり、「みせ方(可視化方法)」次第で理解が大きく変わります。また、世の中はデータにあふれている(あらゆるものがデータ分析の対象となる)といったことを、SNS(ソーシャルネットワーク)分析の例を使ってお話いただきました。 第2部のデータサイエンス学習相談会は、石川先生からの話題提供に続いて、参加者からの質疑応答が行われました。学生や教員だけでなく、会場やオンライン上の一般の方からも様々な内容の質問が登場し、様々な議論が交わされました。ご視聴後アンケートでも「山大だけでなく、一般の方も参加されているので、終盤の質疑応答が活発に行われたのが、楽しかったです。」というお言葉をいただきました。 当日は、会場には山形市内2校の高校生2名と学部生5名を含む13名、オンラインには学部生6名を含めた21名の合計34名が参加しました。当日参加できなかった皆様にも、見逃し配信でご参加いただました(全体の申込者は76名でした)。 次回は6月25日「医療×AI」をテーマに山形大学医学部の先生にご講演いただきます。お楽しみに!
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2024/05/24
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【実施報告】理学部&農学部教員によるDSCaféを5/14に開催しました
2024年5月14日開催のデータサイエンスCaféは、山形大学理学部の門叶冬樹教授と、山形大学農学部の今野真輔助教にご講演いただきました。 門叶先生のご講演は、「福島第一原発事故に伴う山形県内の放射性物質分布状況の研究」。研究メンバーは山形大学生や教職員を中心に、山形県水大気環境課、山形県環境科学センターとの共同研究で実施されています。福島第一原発事故によって非常に多くの放射性核種が放出され、徐々に減衰してはいますが、いまだに各地から放射性物質が検出されています。そこで山形県内の放射性物質の土壌や水底への沈着状況や経年変化を調査されています。今回はその研究成果の一部をご報告いただきました。 今野先生のご講演は「深層学習による家畜行動の解析と飼育管理への応用」。家畜の飼育管理といえば、”飼養(餌やり)、繁殖、衛生、畜産物(搾乳)、糞尿などの管理などがありますが、家畜にストレスを与えない飼育環境を整えることも重要なこと。そこで先生は、動画で撮影した姿勢データセットを物体検出アルゴリズムで深層学習させることで行動解析し、作成したAIモデルを使って、気温低下に伴うカーボンヒーターと横伏臥時間との関係を解析したとのこと。今回はその方法と結果についてご発表いただきました。 質疑応答はお二人のご講演後となりましたが、会場とオンライン双方から活発な質問が飛び出し、様々な議論が交わされました。最後には、ご講演者の2人から、学生の皆さんに向けて「学生時代にやっておいた方が良いと思うこと」について、メッセージもいただきました。 講演当日は内訳は会場10名(学生5、教員4,スタッフ1)、オンライン19名、合計30名が参加しました。オンライン上には高校生のご参加もありました。残念ながら当日参加できなかった皆様にも、見逃し配信のURLをお送りしました。今回のお申込者は見逃し配信を含め全部で55名でした。 次回は5月28日に「データサイエンス入門」をテーマにお届けします。お楽しみに! (写真上段から講演風景と門叶先生、今野先生、今野先生と門叶先生)
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