NEWS2024年3月
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2024/03/29
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【山大生向け】JUHYOプログラム「3Dデザイナー講習会2024」開講案内
「JUHYOプログラム」とは… 蔵王山の自然環境が樹氷を少しずつ成長させ、気がついたときには人を魅了する造形を作り出すように、山形大学の教育環境が学生を少しずつ成長させ、人を魅了する人材を育む、そんな思いを込めたプログラムです。 本プログラムでは、皆さんの空き時間に気軽に学べる様々な体験型のコンテンツをご用意します。 記念すべき第1弾は「3Dデザイナー講習会」を開講します! 3Dプリンターの基本的な操作から、自分のオリジナル作品を作れるようになるまでを実際に手を動かしながら体験します。講師が指導しますので初心者も気軽にご参加ください。この機会に3Dプリンターを使いこなせるようになろう! ※本プログラム受講対象は山形大学生のみです。一般の方からの申込はお取消しさせていただきますのでご了承ください。 PDFをみる 予約カレンダー 講座名 JUHYO PROGRAM「3Dデザイナー講習会」(2024年前期)開催日時 【初級コース】4月24日(水)16時30分~17時30分4月26日(金)16時30分~17時30分4月30日(火)16時30分~17時30分5月2日(木)16時30分~17時30分5月16日(木)16時30分~17時30分【中級コース】5月8日(水)16時30分~17時30分5月10日(金)16時30分~17時30分5月17日(金)16時30分~17時30分6月6日(木)16時30分~17時30分【上級コース】6月5日(水)16時30分~17時30分6月7日(金)16時30分~17時30分持ち物学生証(本人確認のため)会場データサイエンス多目的ホール(山形大学理学部2号館5階511教室)予約受付完了後、直接会場へお越しください。定員各回:8名(先着順)※会場参加のみ参加費無料対象山形大学生※本プログラムの受講対象は山形大学生のみとなります。一般の方の申込はお取消しさせていただきますのでご了承ください。申込方法各開催日の3時間前までに予約受付カレンダーからお申し込みください・外部サイト「エアリザーブ」の予約受付カレンダーに移動します。・受講を希望する日時を選択し必要事項を入力の上、お申し込みください。・申込後、登録アドレスに自動配信メールが届いたら予約完了です。注意事項受付開始:30日前の00時から受付を開始受付締切:3時間前まで受付キャンセル受付:3時間前まで受付※キャンセルの場合は、エアリザーブにてキャンセル手続きをお願いします。お問合せ先山形大学データサイエンス教育研究推進センターE-mail: yu-derp-info[at]jm.kj.yamagata-u.ac.jp※[at]を@に変えて送信下さい
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2024/03/25
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学問分野に捉われずオープンマインドに共同研究を
2023年5月に行われた「データサイエンスカフェ」では、「ベイズ統計を用いた考古学研究の実践 ―日本考古学とアンデス考古学―」をテーマに、学士課程基盤教育院の白石哲也准教授と、人文社会科学部の松本剛教授にお話をいただきました。データサイエンスカフェ終了後、お2人に考古学を志したきっかけや共同研究をする理由、データサイエンスとの関わり方について、お話しを伺いました。 本インタビューをきっかけに、白石先生と松本先生が進めてきた「魚醤」の研究に当センター長の奥野先生も加わることになり、2023年8月に行われた「第2回山形大学異分野交流学会」ではお三方のご発表が学長賞を受賞しています。 聞き手・奥野貴士 山形大学データサイエンス教育研究推進センター長(2023年5月10日実施) 学問領域にこだわらず、幅広い分野と協働 大学生の頃、漠然と考古学に興味はありましたが、海外で研究をしたいと思っていました。そんなとき、国立科学博物館で開催されたシカン文化※1の発掘展が転機になりました。シカンの名付け親で、後に僕の指導教官になる島田泉先生の監修でした。なんとこの展示、たった1つの貴族の墓からでてきたものだけを頼りに社会全体を語っていました。でも、学際協働※2にもとづいて詳細に分析すれば、驚くほどたくさんの情報が得られるんです。たとえば遺体の骨学分析からは、性別や死亡年齢はもちろん、死因や体格、病歴、栄養状態までわかりますし、墓から出土した金属製品を冶金技術の専門家が分析すれば、どのような技術をつかって作られたかのみならず、職人たちがどのような生産体制のもとで仕事に従事していたのかまで推測することができるんです。完全に魅了されてしまった僕は「この先生につきたい!」と思って、アメリカの大学にいる先生に手紙を書きました。最初は断られたんですが諦めきれなくて渡米し、学部4年生に編入。初めてお会いしたとき、先生はまさかアメリカまで来るとは思っていなかったようで驚いてましたね。授業や課題論文で高評価を得ることで、発掘に同行させてもらえるようになり、大学院に進学して研究室にも入ることができました。 ※1 ペルー北部沿岸で9世紀~14世紀に栄えた文化※2 複数の異なる学問領域が協力し合うこと 考古学を本格的に志したきっかけが、学際的研究だったからか、今でも自分の専門外の分野や技術は積極的に導入したいと考えています。例えば、LiDARやドローン空撮、フォトグラメトリーなどを駆使して遺跡の三次元地図を作るとか、早い段階から取り入れてきました。はじめは全然わからなかったりもするんですけど、一から勉強して、ある程度理解できるようになったら専門家と協働します。共同研究するにも、評価はできないといけませんから、自分にも知識は必要です。大変なことではあるけど、幅は広がります。(松本先生) 先史時代の食事と健康を紐とくカギはウンチ? 小学校低学年のときに、テレビ番組の「世界ふしぎ発見」をみて、面白そうだと思い、考古学を目指しました。その後、大学進学時に浪人していた時、佐原真先生(考古学者)の本を読んだのですが、それが面白かったんです。佐原先生は弥生時代の研究者ですが、自分は佐原さんの本を読む前に、「史記」や「孫子」、「論語」を読んでいて、時代もリンクするというところにも興味を持ちました。そこで、日本の私立大学で最も早く考古学専攻を設立した明治大学に進学することにしました。 学部生の頃に、弥生時代の研究を目指していました。弥生時代は、食の変化がとても面白い時代で、今も継続しているテーマになります。その後、大学院は首都大学東京(現在の東京都立大学)へ。都立大は、実験考古学など、日本では非常に珍しい取り組みをしている研究室でした。今も実験や民族調査を行っているのですが、その基礎はこの頃に学んだところになります。 今は、先史時代の食と健康を繋げたいと思い、研究を進めています。食物をつくり、食べ、出す(排泄する)ところまでの一連を、栄養学とかDNAとかの研究者にも入っていただいていて分析しています。最終的には、先史時代に生きた人たちの健康状態を知りたいですね。その点でも、ウンチはすごく大切。日本全国の排泄物の化石を調べていてデータベースにしています。件数としては1000もないくらいで、そこまで多くはありません。ただ、病気とか寄生虫のチェックをして、今すごく関心を持って取り組んでいるテーマになります。(白石先生) 着任後、すぐに意気投合。まずはなんでもやってみる 僕は白石先生より少し前に山形大学に着任していましたが、白石先生が着任されたときに飲みに誘っていただいたんですね。それ以来、堅苦しくなくカジュアルに仲良くしています。どちらも国境を越えて共同研究をしてきた人間だからオープンマインドなんです。白石先生はいつもなにかあればすぐに提案してくれます。僕は発酵文化に強い関心があるんですが、それを知った白石先生が「今度、魚醤の研究をするので一緒にやりませんか?」と誘ってくれて、研究チームに加わりました。山形の飛島には絶滅寸前の魚醤があり、現地調査に赴きました。2024年3月末には研究成果をまとめた本が刊行になります。(松本先生) 今後の科学技術発展から期待できる発掘作業の効率化 発掘作業というのは本当に大変で、膨大な手間と時間、費用がかかります。また、筆や竹串などで繊細に作業することもあれば、ツルハシを使って豪快に掘り進めることもあります。近未来を舞台にしたある映画のなかに、まったく掘らなくてもどこになにが埋まっているかを三次元映像で知らせてくれる超高性能の地中探査機が出てきました。今でも地中レーダーを使うことはありますが、わかるのは「このあたりに何かがある」という程度で、それが何であるかまでは教えてくれません。あんな風になにがどこに埋まっているのかをピンポイントで知らせてくれるような機器が登場しないかなあと妄想することがあります。(松本先生) 「文理融合」という言葉に考えること 学生の頃、研究室にいると、よく「なんで研究室にいるんだ?」と言われました。発掘や現地調査などフィールドに出て、とにかくいろいろなモノをみてこい、ということです。また、考古学を専攻した学生は考古学だけ、データサイエンスを専攻した学生はデータサイエンスのことだけをしていればよいかといえば、決してそうではないと思っています。わからないことを知るためには、たくさん勉強しなければならないし、経験も積まなければなりません。そこに、学問分野というのは関係ないと思います。一方で、自分自身が原点に立ち返られる場所もまた必要で、それが学問分野であり、自分にとっては考古学です。(白石先生) 人類学の基礎を築いた人たちというのは、地理学や物理学、医学の勉強をしていた方だったりします。それまでにない学問分野を新たに作り出した人というのは、みんなある意味でジェネラリストだったのでしょう。もちろん特化した専門はあったわけですが、それ以外にも目を開いているから新しい学問体系を作ることができたのでしょう。そもそも「おれ、文系」とか、「わたし、理系」とか言って、自分の守備範囲を限定してしまうのって、とても残念なことじゃないですか。教員間でも、学部や分野に捉われずに協働して、そういう姿勢を学生に見せていければと思います。(松本先生)
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2024/03/25
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【DSCafé開催案内】2024年前期分のラインナップ紹介
令和6年度前期のデータサイエンスカフェの講演日程についてお知らせいたします。 今年度は、小白川キャンパス(理学部、人文社会科学部、地域教育文化学部、学士課程基盤教育院)、米沢キャンパス(工学部)、鶴岡キャンパス(農学部)、飯田キャンパス(医学部)など全キャンパスの教員はもとより、企業でご活躍中の方など、様々な分野の方にご登壇いただきます。 特に前期は、工学部教員によるデータサイエンス・AIなどの入門編が必見です!データサイエンス・AI・数学に興味はあるけど、どのように勉強したらよいかわからない・・・と思っている方にも、学習相談会の機会もご用意しました。 データサイエンス・AIは、これからの社会に求められる重要なスキル。 文系、理系問わず、DSCaféに参加して、講師や参加者の方々と気軽にお話してみましょう!意外な気づきや、新しい未来へのトビラに出会えるかも! 特に高校生や学部生の方には、会場参加がおすすめです! 現地まで来られない場合も、オンラインでのチャットや音声での質問も可能です。当日時間が合わない方にも見逃し配信もご用意。参加のお申込みは、HPのお知らせで、開催日ごとに申し込みフォームをご案内します! XやInstagramをフォローすればイベントごとのお知らせも受け取れます! 気になるテーマをチェックして、お気軽にお申込みください! pdfで見る
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2024/03/22
- お知らせ
- イベント
- データサイエンスcafé
DSCafé『音声情報処理とその応用コンピュータと音声/水中で話が出来る世界を創る -』(4/16開催)
2024年4月16日開催のデータサイエンスカフェは、工学部の小坂哲夫先生と、山形カシオ株式会社の鈴木隆司氏を講師にお迎えして、音声情報処理をテーマにご講演いただきます。 講演概要:本講演では大学での研究と、それを応用した企業の製品開発について紹介します。前半はコンピュータを使った音声処理の例として音声合成や音声対話システムなどを紹介します。後半では世界初のレジャーダイバー向け水中通話機の開発を紹介します。本製品はデジタル音声技術や機械学習に挑戦して産み出されました。 PDFを見る お申込み 開催日時 2024年4月16日(火)17時30分~19時00分(開場:17時15分)講演タイトル音声情報処理とその応用ーコンピュータと音声/水中で話が出来る世界を創る ー講師小坂 哲夫 氏(山形大学大学院理工学研究科・教授)鈴木 隆司 氏(山形カシオ株式会社スマートファクトリー推進部会・マスターエンジニア)会場データサイエンス多目的ホール(山形大学理学部2号館5階511教室)オンライン(Zoom)定員対面会場:30名(先着順)/オンライン:300名迄/見逃し配信(期間限定)参加費無料対象学生(高校生、大学生)、教職員、一般申込方法4月15日(月)までに申込フォームからお申し込みくださいお申込みにお困りの場合は下記お問い合わせ先までメールでご連絡ください。注意事項・会場申込多数の場合、または情勢により、オンライン参加に変更をお願いする場合があります。・本学にお越しいただく際には、公共交通機関や近隣の有料駐車場などのご利用をお願いします。(近隣施設や店舗には駐車いただかないようお願いいたします。)・会場参加をキャンセルされる場合は、事前にご連絡いただきますようお願いいたします。・当日ご都合が合わない方のために、期間限定の見逃し配信を行う予定です。お申込みいただいた方限定での公開となりますので、ご希望の方は申し込みフォームからお申し込み下さい。お問合せ山形大学データサイエンス教育研究推進センターE-mail: yu-derp-info[at]jm.kj.yamagata-u.ac.jp※[at]を@に変えて送信下さい
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2024/03/01
- お知らせ
- インタビュー
植物と菌の密接な関係を明らかに。生物間の相互作用を解析することで開ける未来
私たちの身の回りにはおびただしい数の微生物が存在していますが、それらは目に見えないだけではなく、その多くは育てることすらできません。それでも、微生物同士や、ほかのもっと大きな生物と一緒に生きることで、自然界で大きな役割を果たしています。2023年10月に行われたデータサイエンスカフェでは、「生物間の見えない関係をひもとく」という演題で、山形大学理学部の横山潤教授にご講演いただきました。講演後、横山先生に研究を進める上でのデータサイエンスとの関係や今後の可能性について、お話を伺いました。 聞き手・奥野貴士 山形大学データサイエンス教育研究推進センター長、石川彩香 講師(2023年10月25日実施) 山形大学理学部 横山潤 教授 植物が好きな気持ちの先にあった研究者の道 実家は自然豊かな場所にありました。父は植物を栽培するのが好きで、自分も植物が好きでした。自分が見たことのない植物がたくさん載っていたので、図鑑を見るのも好きでしたね。また、植物だけでなく動物にも興味があり、「どちらも好きなら、関係性の分野を研究してはどうか?」と、大学院でアドバイスをもらい植物と昆虫の関係の研究を始めました。 その後、東北大学に着任したのですが、実は仙台は植物学的にも面白い場所です。例えば東北大学植物園は、伊達家の水源かん養林で本来の森林のシステムがそのまま残されています。また、仙台は、ブナの林ができるには夏がやや暖かく、一方でシイやカシの常緑樹林ができるには冬が寒過ぎるため、他所では珍しくモミとイヌブナが林をつくっています。モミと菌類というのは密接に関わっていて、そこから「菌類と植物の関係も面白そうだな」と思いました。植物は菌類に炭水化物を与え、菌類は周囲から吸収した窒素やリンを植物に与えています。研究者によっては、その共生関係がなければ、植物が陸に上がることはできなかったのではないかという人もいるくらいです。 研究手法の進化で得られる情報量が増加 昔は植物を経時的に詳しく観察するのはとても大変でした。今でも基本は変わりませんが、現場で撮影した画像を解析して非破壊的に形態を測定したり、長時間のタイムラプス撮影することで、開花の開始から終了にかけて形がどのように変化するかとか、どのような昆虫が訪花したのか調査したり、さまざまなことを効率的に調べられるようになりました。私の師匠の時代には、簡単にDNAの塩基配列を調べることもできなかったので、海外の標本と形を比較したりしながら、植物の研究を進めていたわけですが、DNAを解析できるようになり、得られる情報が格段に増えました。特に微生物を分析する上では、DNA分析はなくてはなりません。そして、DNAの塩基配列を解読する装置・シーケンサーも日々進化しており、一度に分析できる検体数や、解読できる長さも格段に増えました。 まだまだ未知な分野を、どのように補完していけるのか 次の世代のシーケンサーでは、現在では判定できない情報を読み取れるようになったり、より正確な分析が可能になったりするでしょう。現在のシーケンサーでは塩基配列の部分データを組み合わせて、ゲノムを再構築していますが、今後、技術が進み、限られたデータから全体を推測して生き物の復元ができるとか、生物間相互ネットワークといった生き物の関係性が解明できるとなれば素晴らしいことです。そういう面で、AIは重要な貢献をしてくれるのではないかと期待しています。 例えば、人間とバクテリアの関係の全容が分かれば活用方法も広がると思います。「あるバクテリアが腸内にいると長生きする」ということが明確になったら、それをプロバイオティクスで投入するとか、そういう活かし方もあるかもしれません。 これまでに様々な研究を重ねて、いろいろなことがわかってきていますが、それでも現在までに判明していることって、実は大したことはないと思っています。バクテリアも現在までに数万種が判別されていますが、もし何十億種もいるのだとしたら未知な部分がほとんどなわけですから、研究の先はまだまだ長いですね。
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