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2024/02/16
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(2/14)かるほくデータ活用セミナー
令和6年2月14日(水)、山形市内で「かるほくデータ活用セミナー」が開催されました。 「かるほく(かるほく未来創造Lab)」は、地域の農業を取り巻く生産人口減少、自然災害などの様々な課題に対し、果樹栽培データを活用したアプリシステム開発等に取り組んでいます。県内の果樹園の気象・温度データ、果実の生育データを収集・分析し可視化することで、凍霜害や病害虫への対策、収穫時期予測等、果樹栽培の効率化と生産者の支援・育成を目指し活動しています。 本セミナーは、上山市、朝日町の合同セミナーとして開催され、当センターが会場設営の協力を行いました。会場は、山形市のやまぎん県民ホールで開催し、同時に上山市体育文化センターでオンライン配信され、行政担当者および農園関係者、大学生等、約60名が参加しました。 第1部講演会では、近内翔氏(筑波大学計算科学研究センター)が福島盆地の大規模凍霜害事例における果樹の発育ステージ・凍霜害危険度のモデル予測について、次に、奥野貴士教授(山形大学理学部)が上山市の西洋梨の凍霜害状況と園地環境マッピング・ハザードマップについて解説を行いました。同地域の園地でも計測地点によって朝晩の温度が異なり、それが凍霜害や果実発育にも影響することがグラフ化されており大変興味深い内容でした。 第2部は、やまぎん県民ホールの参加者によるパネルディスカッションが行われ、果樹栽培のデータ活用の可能性について活発な意見交換が行われました。
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2023/04/27
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【実施報告】DSCafé「蔵王山のアオモリトドマツのデジタル化」を4/26に開催しました
2023年4月26日のDSCaféは、「蔵王山のアオモリトドマツのデジタル化」という演題で、森林生態×データサイエンスをテーマに山形大学農学部のロペス・ラリー教授にご講演いただきました。 森林状況をどのように調査する? ロペス先生のご専門は森林気象学で、山形県内だけでなく、東北各地の様々なフィールドでご研究されています。今回は蔵王山におけるアオモリトドマツのご研究についてお話いただきました。これまでは衛星画像を活用した研究もされてきましたが、最近はドローンをフル活用して研究を進めているとのこと。その理由は、撮影タイミングの自由度や機動力が非常に高く、樹木1本から森林全体までを評価できるから。今回のご発表では、ドローンを用いた精密なリモートセンシングによる森林モニタリングについてお話いただきました。 蔵王山の森林の現状把握 現在、地球温暖化とCO2濃度上昇に伴い、世界各地で森林限界の標高が上昇するという現象が起きています。しかし、蔵王では逆。数100mも森林限界が下がる、という現象が起きているそう。しかも、森林限界付近ではアオモリトドマツがほとんどなくなっているとのこと。先生は2019年からドローンを使って、蔵王ロープウェイ周辺エリアの森林を調査。得られた画像を樹木の1本単位で健康状態を把握し、最終的には森林全体の健康状態の経年変化のモニタリングしています。膨大な画像処理には深層学習を利用。樹木2万本の健康状態を評価し、毎年増加し続ける罹患木と枯死木の本数が正確に把握できたとのこと。さらにその要因は、必ずしもキクイムシそのものによるものだけでなく、キクイムシ感染の前に、雪や風による物理的被害の影響を受けた弱い樹木が増加している影響が大きいのだとか。さらに、樹種判別でわかったこととしては、枯死したアオモリトドマツに代わって、マツと広葉樹を含む混合林に変化しており、かつ、構成樹種は、標高によっても違うのだそうです。 これからの森林のスマートモニタリング現在、先生の研究室では、「Zaochan:ざおうちゃん」という森林管理のためのソフトウェアを開発中。開発には、修士課程の学生が関わっていますが、実はその方は農学部の学生ではなく、環境学に興味があるソフトウェア開発などの工学指向の学生とのこと。ロペス先生のお話では、このようにデータサイエンスを得意とする人材が加わらなければ、今回のような研究はできなかっただろうとも。データサイエンスは研究の要。このようなソフトウェア開発が進めば、様々な場所の森林管理が、よりスマートにできるようになることが期待されます。 当日会場には13名、オンラインでは12名の方にご参加いただきました。会場参加の学部1年生からもたくさんの質問が飛び出し、オンラインからの質問も合わせて活発な会となりました。
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