NEWS##ドローン
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2024/07/16
- 実施報告
- お知らせ
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【実施報告】7/11に『統計的機械学習のエッセンス』と『モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像分析の可能性』をテーマとしたDSCaféを開催しました
2024年7月11日に開催されたデータサイエンスカフェ(DSCafé)は、2部構成で行われました。第1部では、山形大学の安田先生による「統計的機械学習のエッセンス」、第2部では、ロペス先生と中村先生による「モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像解析の可能性」のご講演がありました。 第1部「統計的機械学習のエッセンス」 安田先生のご講演では、統計的機械学習について初学者向けにわかりやすくご解説いただきました。統計的機械学習は、確率モデルと機械学習を組み合わせたもので、確率・統計理論を基にデータサイエンスを行うための考え方です。講演では、AIの基本概念や確率論の基本事項の解説から始まり、統計的機械学習では入力データが一部欠損している場合でも予測可能であること、逆問題の解決における優位性などについて具体的な例を挙げて紹介されました。 第2部「モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像解析の可能性」 第2部では、ロペス先生と中村先生が、モンゴルをフィールドに行ったドローンを用いた研究についてお話しされました。ロペス先生は、モンゴルの森林に関する気候変動や山火事、農業などの影響を把握するためにドローンを用いた画像分析の手法を紹介されました。ドローンを用いた効率的な森林の調査を行う手法の確立に向け,日々研究が進められている様子を実際の画像を交えてご紹介いただきました。中村先生は、清代に多数建てられたモンゴルの寺院に関する研究を発表されました。文献や地上での調査だけでは不明な点が多いことから、ドローンを用いて寺院の特徴や傾向を調査する手法をご紹介いただきました。ドローンでの撮影写真は,風化していく寺院の風景や記憶のアーカイブとしての役割のみならず、新たな構造や特徴の発見にも繋がっているそうです。 当日の参加者は、会場に11名、オンラインに27名、総勢38名でした。次回のDSCaféは7月19日に「配列データ」と「Kaggle」の2つをテーマに開催する予定です。皆様のご参加をお待ちしております。 左上:講演会場、右上:安田先生、左下:ロペス先生、右下:中村先生
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2024/06/18
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【DSCafé】7/11開催! キーワードは『統計的機械学習』と『ドローン×モンゴル』
2024年7月11日のデータサイエンスカフェは2部構成で行います。第1部は工学部の安田先生による「統計的機械学習のエッセンス」、第2部は人文社会科学部の中村先生と農学部のロペス先生による「モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像分析の可能性」をご講演いただきます。 第1部 統計的機械学習のエッセンス 講演概要:統計的機械学習=確率モデル+機械学習。確率・統計理論をベースにデータサイエンスするための考え方です。確率モデルは普通の確定的なモデルを超えたポテンシャルをもっていますので、うまく使いこなせれば、数多くの成果を引き出すことができるでしょう。ただ、少々気難しいモデルでもありまして、「うまく使いこなす」ために骨が折れることがあります。統計的機械学習の光と影、少し皆様と共有できればと思います。 第2部 モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像分析の可能性 講演概要:モンゴルをフィールドにドローンを用いた研究の可能性を探ります。歴史学では、文献だけでは不明な点が多い清代の地方寺院を対象に、ドローンの画像からわかる特徴とその意義を考えます。森林学では、シベリア針葉樹林の南境にあたるモンゴル国の森林を対象に、ここ数十年の気候変動による影響、蒸発量の増加と永久凍土の融解に伴う水循環の動態、さらには乾燥状態で起こる山火事と昆虫の発生の動態などを、ドローンを用いて分析します。 PDFを見る お申込み 開催日時 2024年7月11日(木)17時30分~19時00分(開場:17時15分)第1部統計的機械学習のエッセンス 安田宗樹教授(山形大学大学院理工学研究科・情報・エレクトロニクス専攻)第2部モンゴルの歴史・自然を空から見る:ドローンを用いた画像解析の可能性中村篤志教授(人文社会科学部)、LOPEZ CACERES Maximo Larry教授(農学部)会場データサイエンス多目的ホール(山形大学理学部2号館5階511教室)オンライン(Zoom)定員対面会場:30名(先着順)/オンライン:300名迄/見逃し配信(期間限定)参加費無料対象学生(高校生、大学生)、教職員、一般申込方法7月10日(水)までに申込フォームからお申し込みください注意事項・会場申込多数または情勢により、オンライン参加に変更をお願いする場合があります。・本学にお越しいただく際には、公共交通機関や近隣の有料駐車場などのご利用をお願いします。(近隣施設や店舗には駐車いただかないようお願いいたします。)・会場参加をキャンセルされる場合は、申し込みフォームから変更するか、事前にご連絡ください。・当日ご都合が合わない方のために、期間限定の見逃し配信予定です。ご希望の方は申し込みフォームからお申し込み下さい。お問合せ山形大学データサイエンス教育研究推進センターE-mail: yu-derp-info[at]jm.kj.yamagata-u.ac.jp※[at]を@に変えて送信下さい
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2024/03/25
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【DSCafé開催案内】2024年前期分のラインナップ紹介
令和6年度前期のデータサイエンスカフェの講演日程についてお知らせいたします。 今年度は、小白川キャンパス(理学部、人文社会科学部、地域教育文化学部、学士課程基盤教育院)、米沢キャンパス(工学部)、鶴岡キャンパス(農学部)、飯田キャンパス(医学部)など全キャンパスの教員はもとより、企業でご活躍中の方など、様々な分野の方にご登壇いただきます。 特に前期は、工学部教員によるデータサイエンス・AIなどの入門編が必見です!データサイエンス・AI・数学に興味はあるけど、どのように勉強したらよいかわからない・・・と思っている方にも、学習相談会の機会もご用意しました。 データサイエンス・AIは、これからの社会に求められる重要なスキル。 文系、理系問わず、DSCaféに参加して、講師や参加者の方々と気軽にお話してみましょう!意外な気づきや、新しい未来へのトビラに出会えるかも! 特に高校生や学部生の方には、会場参加がおすすめです! 現地まで来られない場合も、オンラインでのチャットや音声での質問も可能です。当日時間が合わない方にも見逃し配信もご用意。参加のお申込みは、HPのお知らせで、開催日ごとに申し込みフォームをご案内します! XやInstagramをフォローすればイベントごとのお知らせも受け取れます! 気になるテーマをチェックして、お気軽にお申込みください! pdfで見る
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2023/10/04
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- インタビュー
山形の大切な場所で、今、何が起こっているのか?~森林のデジタル化で見えるもの~
山形県と宮城県の県境にある蔵王連峰のアオモリトドマツ(オオシラビソ)林では、ハマキガやキクイムシによる集団枯損が発生しています。これらの昆虫の大発生の原因は未解明です。2023年4月に行われたデータサイエンスカフェでは、「蔵王山のアオモリトドマツのデジタル化」という演題で、農学部のロペス・ラリー教授にご講演いただき、森林の衰退や樹種構成の変化には、虫だけでなく、気候変動も影響しているとのお話がありました。ご講演後、これからの森林研究におけるデータサイエンスの可能性や、研究を通して学生に伝えたいことについて、ロペス先生にお話しを伺いました。 聞き手・奥野貴士(データサイエンス教育研究推進センター長) 山形大学 Lopez Larry教授 (農学部主担当/森林生態学) なぜ、蔵王をフィールドに選んだのか? 以前、モンゴルで研究していたときのテーマは森林火災でした。しかし、研究を進める中で、火災よりも虫の方が、森林に与える影響が大きいことに気がつきました。火災の方がニュースになりますが、虫の食害などにより弱くなった森林は、火災と大きく関係していました 蔵王に観光で行ったときに、森林が虫害で衰退していることを知りました。シベリアでは葉を食べる虫による食害なので森林は数年たつと復活する場合もあります。蔵王についても、当初は同じように復活すると考えていたのですが、現状では、自然に回復しないことがわかりました。蔵王の森林変化は非常にダイナミック。数年にわたって解析すると、毎年の変化がとてもよくわかります。しかも、画像データにすると、ビジュアル変化が分かりやすく、山形はもちろん世界の人たちに「蔵王に何が起きているか」、理解してもらえるようになるのではないかと思いました。 “データの集め方“を変えることで、期待できること 以前から、研究でドローンは活用していましたが、当初は撮影して“見る”だけでした。しかし、2018年にやってきたイタリアからの留学生が、ドローンで撮影した画像の解析ソフトを扱うことができ、活用の幅が広がりました。また、現在はパナマ大学の学生がいるのですが、彼はコンピューターサイエンスのスペシャリスト。ディープラーニングでの解析を担当しています。私の研究室には、いろいろな国の留学生が集まってきますが、一人ひとりがさまざまなアイデア、技術、経験を持ってやってくるので、研究が飛躍的に進んでいます。 日本は68%が森林ですが、実はまだまだ謎も多いです。ドローンを活用し、森林をデジタル化することで、謎が解けると期待しています。例えば、「一つの山の森林バイオマスがどのくらいあるか」、「伐採した場合の木材の価値はどのくらいか」なども、リアルタイムで予測できるようになれば、効率的な管理ができるようになるかもしれません。山形にとって、蔵王はとても大事な場所。今後は研究を進めると同時に、ドローンを使いながら地元の小学生~高校生などの若い世代にも現状を知ってもらえるような活動もできればと考えています。私にはない発想をもっているかもしれませんし、将来は大学に入って一緒に蔵王の研究をしてくれるかもしれませんしね。 森林研究を通して、伝えたいこと 私は気候変動影響の研究も同時に進めています。天候や気温、湿度などの気象データから、何がどのように変化しているのか分析しますが、森林生態系などの「環境」がどのように変わっているのか、気象が生態系にどのような影響を与えているのかは、わかりにくいものでした。ドローンを用いて連続的に記録することで、10年後や20年後にどのような変化が起こるのか、分析できるようになると考えています。広範囲の画像データを残すことができるので、研究も大きく広がります。森林の研究を進めるにあたり、フィールドを歩いて調査することはこれまで同様に大切ですが、広い目で森林を理解するためには、ドローンなどを用いたデジタル化も大切。多層的な視野を養うことで研究が発展していくのだと思います。
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2023/04/27
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- 実施報告
【実施報告】DSCafé「蔵王山のアオモリトドマツのデジタル化」を4/26に開催しました
2023年4月26日のDSCaféは、「蔵王山のアオモリトドマツのデジタル化」という演題で、森林生態×データサイエンスをテーマに山形大学農学部のロペス・ラリー教授にご講演いただきました。 森林状況をどのように調査する? ロペス先生のご専門は森林気象学で、山形県内だけでなく、東北各地の様々なフィールドでご研究されています。今回は蔵王山におけるアオモリトドマツのご研究についてお話いただきました。これまでは衛星画像を活用した研究もされてきましたが、最近はドローンをフル活用して研究を進めているとのこと。その理由は、撮影タイミングの自由度や機動力が非常に高く、樹木1本から森林全体までを評価できるから。今回のご発表では、ドローンを用いた精密なリモートセンシングによる森林モニタリングについてお話いただきました。 蔵王山の森林の現状把握 現在、地球温暖化とCO2濃度上昇に伴い、世界各地で森林限界の標高が上昇するという現象が起きています。しかし、蔵王では逆。数100mも森林限界が下がる、という現象が起きているそう。しかも、森林限界付近ではアオモリトドマツがほとんどなくなっているとのこと。先生は2019年からドローンを使って、蔵王ロープウェイ周辺エリアの森林を調査。得られた画像を樹木の1本単位で健康状態を把握し、最終的には森林全体の健康状態の経年変化のモニタリングしています。膨大な画像処理には深層学習を利用。樹木2万本の健康状態を評価し、毎年増加し続ける罹患木と枯死木の本数が正確に把握できたとのこと。さらにその要因は、必ずしもキクイムシそのものによるものだけでなく、キクイムシ感染の前に、雪や風による物理的被害の影響を受けた弱い樹木が増加している影響が大きいのだとか。さらに、樹種判別でわかったこととしては、枯死したアオモリトドマツに代わって、マツと広葉樹を含む混合林に変化しており、かつ、構成樹種は、標高によっても違うのだそうです。 これからの森林のスマートモニタリング現在、先生の研究室では、「Zaochan:ざおうちゃん」という森林管理のためのソフトウェアを開発中。開発には、修士課程の学生が関わっていますが、実はその方は農学部の学生ではなく、環境学に興味があるソフトウェア開発などの工学指向の学生とのこと。ロペス先生のお話では、このようにデータサイエンスを得意とする人材が加わらなければ、今回のような研究はできなかっただろうとも。データサイエンスは研究の要。このようなソフトウェア開発が進めば、様々な場所の森林管理が、よりスマートにできるようになることが期待されます。 当日会場には13名、オンラインでは12名の方にご参加いただきました。会場参加の学部1年生からもたくさんの質問が飛び出し、オンラインからの質問も合わせて活発な会となりました。
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