NEWSインタビュー
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2023/04/21
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- インタビュー
過去の音楽の文脈から繋がりを意識し、新しい“音”を生み出す
AI音楽生成システムを用いたプロジェクトには、既存の作曲家が作った音楽を学習生成するものが多くあります。2023年2月に行われた「データサイエンスカフェ」では、「人工知能と作るこれからの音楽」をテーマに、名古屋芸術大学 非常勤講師の大久保雅基先生にお話しいただきました。イベント終了後、大久保先生に音楽の世界に飛び込んだきっかけやこれからの音楽に関しての考えなどを伺いました。 聞き手・奥野貴士 山形大学データサイエンス教育研究推進センター長/具志堅裕介 同センター担当教員(地域教育文化学部 主担当) (2023年2月15日実施) 変わった“音”との出会い,音楽をプログラムする 名古屋芸術大学 非常勤講師大久保雅基先生 ダンスミュージックと民族音楽が好きで、中学生の頃から作曲をはじめました。当時つくっていたのは主にトランスミュージック。ライブに出たり、CDをつくって文化祭で配ったりしていました。作曲をしていく中で、シンセサイザーなどを使って、いろいろな変わった音色を作りたいという興味を持ち始めたのですが、もっとマニアックに音楽制作をしたいと思っていたときに、大学の先生に教えてもらったのが、Max/MSPという音楽のプログラミング言語でした。それを使えば、変わった音が作れるということを知り、電子音響音楽というジャンルと出会いました。それが、アカデミックの世界に踏み込んだきっかけですね。とは言え、当時は自分が作っている音楽が「アカデミック」というイメージは全くなくて、ただただとにかく作曲を続けていました。 人と違う音楽,「新しい」とは何か どの芸術分野でも、何をもって新しいとするかは難しいところです。私は、既存のモノがあって、そこから少し違うことをしているのが「新しい」と評価されると思っています。そこを飛び越えすぎると、新しいではなくて「変なモノ」。「ちょっとここを拡張している」から「この作品は新鮮」、という感覚があります。ですので、過去の音楽の文脈から繋がりを意識して、その上で新しいことを取り入れるように気にしています。 現代音楽も、現代美術も素養がない人が触れたら全然理解できないという作品はたくさんあるはずです。しかし、それらはいろんな文脈に繋がった結果生まれた作品だと理解できる人からしたら、「変なモノ」ではなくて「新鮮な面白いモノ」になるのです。初見では「なんだコレ!?」という作品もありますが、薄っぺらい表現の場合は「なんだコレ!?」で終わる一方で、すごくいい作品というのは、「なんだコレ!?」がコンセプトから組み立てられ理論武装されていて、結果として普通のものとは違う表現をしていたりします。 人工知能と音楽,共に作り出す“音”の可能性 人間には知覚できない、人工知能だけが知覚できる音楽表現っていうのは、可能性として考えられるとは思いますが、人間の限界は決まっています。例えば人間が聞こえる周波数というのは20ヘルツから20キロヘルツです。機械はそれ以上を扱えるかもしれませんが、扱えたとしても人間は楽しめません。結局は人間が楽しめる範囲、扱える範囲でしか新しいものは生まれないと思います。また、「AIの発達により、人間の演奏の仕事が奪われるのではないか?」という懸念を持つ人もいますが、私は「人間というのは、人間の限界を見て楽しんでいる」と思っています。例えば、長年の練習の成果による素晴らしい演奏技法などを見て、「私にはできないけど、人間はこんなところまでできるんだ」というのを楽しんでいるのではないでしょうか。 現在、作曲家を目指して学んでいる人は、自分が取り組んでいることの最新の動向を見続けて、取り入れながら自分の音楽を作っていくことがよいでしょう。AIが今後、音楽業界に入ってくるのが当たり前になるかもしれません。でも、AIが脅威になり仕事を奪われるのではなく、AIを使うことが当たり前になるのではないかと思います。そのときには、すでに作曲家として活動している人のところに相談や仕事が来るのではないでしょうか。そのときには、当然AIも扱えていた方が良いですよね。
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2023/03/31
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- インタビュー
教科「情報」は理系?文系? 学問分野にとらわれない、これからの「情報教育」のあり方
山形県教育センター 指導主事佐藤 勝治 様 山形大学データサイエンス教育研究推進センターでは、2023年1月31日に、高等学校や大学などの教育関係者を対象としたFD講演会(※)を開催しました。講演後、第一部で「学習指導要領の改訂に伴う高等学校における情報教育の学びの変化」についてお話しいただいた佐藤勝治先生にインタビューを実施。山形県の情報教育に携わる佐藤先生が考える、教科としての「情報」のあり方や今後について、お話しを伺いました。 聞き手・奥野貴士 山形大学データサイエンス教育研究推進センター長 (2023年1月31日実施) ※FDとは…Faculty Developmentの略。教育内容や方法を改善し向上を図る組織的な取り組みのこと。 教育の面白さを知り、 民間企業を経て教員に 大学では情報工学を専攻していました。周囲はシステムエンジニアなどの技術者を目指す人ばかりでしたが、私は友人と教職課程の単位も取り始めました。明確な理由はなく、なんとなく授業を受け始めたのですが、教科としての「情報」を学び、教育実習なども行う中で「教育って面白いなぁ」と思うように。でも、当時は教科「情報」の教員採用が極端に少なかったので、就職活動ではひとまず塾や予備校を受けました。教師になるとしても、教え方や進路の知識があった方がよいのではないかと思ったんです。卒業後は民間企業に就職し、その後、山形県で初めて「情報」の教員になった先生と話す機会があり、改めて教員として「情報」に携わろうと考え、採用試験を受け「情報」の教員になりました。 文系の生徒にも 目を向けてほしい「情報」 学校の教科は、数学や理科などの「理系」と、国語や社会などの「文系」に分かれていますが、個人的にはそのくくりは無くした方がいいと思っています。生徒に「情報はどっちだと思う?」と聞くと、大半が「理系」と答えますが、「情報」を通して学ぶ統計とかは、どちらの分野でも使いますよね。近年、探究型学習が重要視されていますが、課題を解決するプロセスにも「情報」の知識は必要です。教科としての「情報」というと、「高度なプログラムを作らなればならない」と考えてしまうから、理系だと思われがちですが、あくまでプログラミングの手法や考え方を学ぶのであって、高度なプログラムを作る必要があるときには得意な人に任せればいいんです。そう説明すると、文系思考の学生も「情報」に興味をもってくれます。 実際、生徒から「情報で学んだ○○が、別の授業で活かされました!」と報告されることもあります。私たちも気が付かないことが多いので参考になりますね。数学や理科だと、知識を積み上げて達成できるようになる(問題を解けるようになる)ことが学習成果となりますが、「情報」は必ずしも知識を得ることだけが目的ではないというのは、教育上で難しい面でもあります。 はじまったばかりの教科だからこそ、 能動的に学ぶ姿勢を大切に 現在、山形県教育センターでは、「情報」の教員を対象にした講座を企画しています。これは、先生方に模擬授業を考えてもらいながらグループワークを行い、学び合うような研修となる予定です。お互いに情報共有しながら、教育のスキルを高めていければと思います。また、文部科学省でも教員研修用の動画も準備されています。はじまったばかりの教科ですので、能動的に学ばなければいけないことが多いのは、ある意味では大変かもしれません。 もし、「情報」の教員になりたい方がいれば、まずは基本となる「情報Ⅰ」の教科書を読んでいただき、知識をおさえてほしいです。また、欲を言えば生徒が自ら学べるように導ける教育スキルもあればよいですね。すぐに身に付くものではありませんが、教科としての「情報」を生徒に教えていくには、そういうマインドを持つということが大切だと思います。
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